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Brenmar

Brenmar(ブレンマー)はシカゴ経由ブルックリンベースのアメリカのダンスフロアの将来を担う、今最も注目すべきDJであり、ダンスミュージックのパラドックスの象徴的な存在である。 バンド、These Are Powersのプロデューサー,ドラマーとしての活動後、テッカテカの人工的なコマーシャルR’n’Bを、ざらついたアンダーグラウンドスタイルであるシカゴのフットワークやUKベースに融合させて創りあげたトラックをDiscobelleやGrizzlyといったレーベルからリリース。やがてそれらのリリースは各地で反響を呼び、インターネット世代としては非常に卓越したデッキ捌きを誇る彼のDJセットではいつもアップテンポに、ネオンの効いた世界中の街角の地下室でクラウドを熱狂させていったのである。そしてなによりもBrenmarの名前を有名にしたのは、ほぼブートに近いオンラインでのリリースが感度の高いブログやアーティストにより取り上げられ、口コミで話題になっていったことである。 Brenmarの音楽を言葉で表すのは簡単ではないが、Mannie FreshのスネアとDJ RashadのトムにUKのベースラインを盛り込み、Hot 97で効いたことがあるようなヴォーカルをシンセで混ぜあわせ、最後にTimbaland風の艶をスパイスに加えた感じが想像出来れば、もうそんな遠くはないはずである。

SINDEN

DJであり、プロデューサー、リミキサー、そしてレーベルオーナーとして活躍する、SINDENことグレアム・シンデンは現在のダンスミュージックのシーンで最も重要な存在のうちの一人として常に語られている。 彼が、ティーンエイジャーの頃頃最も影響を受けた音楽はラップであった。ラップは彼にとってコントロバーシャルであり、当時の他のどんなサウンドよりも、反骨的であり、政治的でもあった。 Beastie Boys, NWA, 2 Live CrewそしてDr Dreは彼の初期の音楽的なセンスを作り上げる重要な要素であった。レコードショップ通いの中でJUNGLEに出会いのめり込んだ時期もあった。やがてレコードのコレクションは膨大になり、学生時代からDJを始めるようになり、7インチディスコ、ラテンやアフロビート、ダンスホール、2ステップ、ハウス、テクノなんでもかけた。影響を受けたDJにはジャイルス・ピーターソンの名前を挙げる。21歳でロンドンに移り住み、バールンバ、ブルーノート(もちろん、ジャイルスやMetalheadzのパーティに参加するためだが)やがてはイーストロンドンの聖地プラステックピープルに通い、そこでの経験は、すでに十分にエクレクティックだった若いDJの新しい音楽にかける思いをますます膨らませることとなった。 JESSE ROSEを通じて出会ったSWITCHことデイヴ・テイラーとの出会いがターニングポイントとなり、ベースメント・ジャックスのレーベルATLANTIC JAXXよりデビューを飾る。(テイラー別名義SOLID GROOVEとの共作) その後長年のパートナーとなる、HERVEとの出会いはThe Count and Sinden名義でのアルバムリリースとして20010年に花開き、この作品はフィジット以降の、ベース、グライム、ラップ、エレクトロの影響の受けたハウスへのシフトの中で最も重要な作品の一つとなった。ニューヨークやシカゴのジャッキンハウスにインスパイアされた、ジャングルや様々な変わったアプローチでのベースラインが効いた未来のダンスフロアトラックスが詰まっている。 UK最大のダンスミュージックラジオ局、KISS FMでの毎週のレギュラー番組では常に革新的で新鮮なトラックを紹介しつつ、2010年には自身のレーベルGrizzly(グリズリー)を設立。マンネリなサウンドではなく、今まで触れてこなかったような、誰しもが予期しなかったような、ジャンルを超えつつもスタイルのある、シリアス過ぎない音楽をリリースすることがコンセプトとは、いかにもSINDEDNらしく、いつも時代を先へ先へと誘う姿勢は変わることはない。GrizzlyからのリリースでもSBTRKTとコラボした2曲は大きな話題となった。 Passion Pitなどの多くのリミックスもこなし、Mad Decentからリリースした、Gucci Mane のmixtapeをプロデュース。 常に新しいことを挑戦することを厭わない彼は最近LAにベースをうつし、MTVのRiff Raf、Elizabeth RoseやKid Sisterのプロデュースなど、メインストリームへも活動の場所を広げている。 Soundcloud https://soundcloud.com/sinden Facebook https://www.facebook.com/graemesinden

Teki Latex

盟友Orgasimicとともに、フレンチ・ヒップホップ・グループTTCの主要メンバーとして、Roots Manuva、DIPLOを擁したブリット・ヒップホップの名跡BIG DADAより、2000年代に3作のアルバムをリリース。自身もTacteelとともにレーベルInstitubesを設立して、para one、surkinの才能を世界に伝えた。2009年より、新たなレーベルSound Pellegrinoで、Zombie Disco Squad, Bobmo そして L-Vis 1990らのリリースをし、ハウス、テクノ、トロピカルそして時にはブリティシュガラージュからのインスパイアを大いに覗わせている。 彼のDJセットは、30%のSound Pellegrinoサウンド、30%のハウスクラシック、20%のニューサウンズ、そして10%のヒップホップで構成され、クラウドのリアクションによってゲイハウスもミニマルもヒップホップも、時にはポップスもドロップされる。ソロであっても、OrgasmicとのSound Pellegrino Thermal Teamでも、忙しく世界中をツアーし、日本ではBig Oとコラボでファッションのデザインもしている。「現代のヴォーカルハウス」である、ヴォイススタイルは今夜もどこかで炸裂しているはずだ。